CS(北海道コンサドーレ札幌)的日誌 2023/12/23号
マツケンに未来あり
川崎フロンターレ 0-0(PK8-7) 柏レイソル
- 川崎フロンターレ
- なし
- 柏レイソル
- なし
PK 戦 川崎フロンターレ(PK8-7)柏レイソル
- ○ 家長 昭博 − ○ マテウス サヴィオ
- ○ 瀬川 祐輔 − ○ 細谷 真大
- ○ 山村 和也 − ○ 戸嶋 祥郎
- ○ 橘田 健人 − × 仙頭 啓矢
- × バフェティンビ ゴミス − ○ 武藤 雄樹
- × 登里 享平 − × 片山 瑛一
- ○ 遠野 大弥 − ○ 山本 桜大
- ○ 山根 視来 − ○ 川口 尚紀
- ○ ジョアン シミッチ − ○ 立田 悠悟
- ○ チョン ソンリョン − × 松本 健太
方や思うようにいかずに中位で終え、もう片方は最終節まで残留が決まらなかった、モヤモヤなシーズンで終わった同士の決勝戦。フロンターレが無冠に終わらずに面目を保った結果になりました。レイソルも同じくらいの賛辞を与えられるでしょう。しかし、勝者のイスは一つ。引き締まったいいゲームをいくらでも見ていたくなりましたが、明と暗を分けなければいけないのが酷に感じました。
終始押す
レイソルは、残留が危うかったチャレンジャーです。最初から果敢に挑んできました。細谷と山田の若きツートップに意識的に長いボールを入れます。相手のラインの裏を狙い続けることで、守備ラインを押し下げます。少し後方では、マテウス サヴィオらがキープして押し込みました。前線でプレスをかけ続けて、守備にも大いに貢献した要因です。この図式は終始続き、シュート数は7本に対して倍以上の19本でした。
耐えて時を待つ
対してフロンターレは、今季最悪とも言える出来。とりわけ、前半でのシュート数は、11本に対してわずか1本と圧倒されました。得意のボール回しも、劣悪なピッチのためだったのか、思うように行きません。後半になって盛り返しましたが、今度は後方のスペースを使われます。
延長、そして PK戦へ
終盤になってくると、互いに1点をめぐる戦い。69分、レイソル細谷が最終ラインの裏に抜け出す大チャンス。フロンターレ大南に倒されそうになりながらも耐えて走り抜けました。最後はタッチが大きくなって、GKチョン ソンリョンがセーブ。倒れていたら DOGSO を誘発できそうでしたが、むしろシミュレーション取られるのかいやだったのか、フィジカルがまさってこらえました。延長に入っても、拮抗した戦いは変わらず。99分には、再び細谷が1対1。シュートは2度にわたってセーブされました。118分は逆に、フロンターレ山根からのクロスをバフェティンビ ゴミスがヘッド。これはGK松本 健太のスーパーセーブによって防がれました。スコアは動かずに、思わず再延長を求めたくなる120分を終えました。
PK戦はフロンターレのゴール裏をバックにして蹴ります。レイソル4人目がポストに、6人目がクロスバーに嫌われたのに対して、フロンターレは、5人目と6人目が読まれてセーブされました。そうなるとキーパー同士の美しいチキンレースで、我慢くらべは譲りません。10人目のキーパー同士の対決は、誤解を恐れずに言うと、経験の差ということにしましょうよ。勝者と敗者をつけるのは、おそれ多いです。
振り返ると
公式記録は引き分け。勝ちきれなかった両者を象徴していました。しかし、中身は対称的でした。フロンターレは無冠終わらずにタイトルを確保。試合内容はほめられたものではなかったが、最低限の結果を残しました。これが王者たる所以なのでしょう。辛酸をなめ続けたレイソルは、上がり調子で終えました。監督交代、最下位、大量失点続きから、持ち直しました。とりわけ、松本が正キーパーになってから安定。残留の立役者です。課題はあるものの、来季につながります。
それでもコンサドーレのコトをいわせろ
決勝戦は見るはいいけど、ファイナルの場に立ちましょうよ。そして、タイトルを取りましょうよ。遠い目標ではないです。現実的なところです。決して、残像を追っているわけではありません。 同時期にJに上がったクラブは、みんなタイトルを取っています。その体制をお願いします。
(13日 07:20)
CS(北海道コンサドーレ札幌)的日誌 2023/12/29号
結果はわすれていいですかー
北海道コンサドーレ札幌 0-2 浦和レッズ
- 北海道コンサドーレ札幌
- なし
- 浦和レッズ
- 58分 アレクサンダー ショルツ
- 72分 中島 翔哉
順位 | 第34節 12/3現在 | 点 | 試 | 勝 | 引 | 敗 | 得点 | 失点 | 差 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ヴィッセル神戸 | 71 | 34 | 21 | 8 | 5 | 60 | 1.76 (2) | 29 | 0.85 (3) | 31 |
2 | 横浜F・マリノス | 64 | 34 | 19 | 7 | 8 | 63 | 1.85 (1) | 40 | 1.18 (7) | 23 |
3 | サンフレッチェ広島 | 58 | 34 | 17 | 7 | 10 | 42 | 1.24 (7) | 28 | 0.82 (2) | 14 |
4 | 浦和レッズ | 57 | 34 | 15 | 12 | 7 | 42 | 1.24 (7) | 27 | 0.79 (1) | 15 |
5 | 鹿島アントラーズ | 52 | 34 | 14 | 10 | 10 | 43 | 1.26 (5) | 34 | 1.00 (4) | 9 |
6 | 名古屋グランパス | 52 | 34 | 14 | 10 | 10 | 41 | 1.21 (10) | 36 | 1.06 (6) | 5 |
7 | アビスパ福岡 | 51 | 34 | 15 | 6 | 13 | 37 | 1.09 (15) | 43 | 1.26 (9) | -6 |
8 | 川崎フロンターレ | 50 | 34 | 14 | 8 | 12 | 51 | 1.50 (4) | 45 | 1.32 (10) | 6 |
9 | セレッソ大阪 | 49 | 34 | 15 | 4 | 15 | 39 | 1.15 (13) | 34 | 1.00 (4) | 5 |
10 | アルビレックス新潟 | 45 | 34 | 11 | 12 | 11 | 36 | 1.06 (16) | 40 | 1.18 (7) | -4 |
11 | FC東京 | 43 | 34 | 12 | 7 | 15 | 42 | 1.24 (7) | 46 | 1.35 (12) | -4 |
12 | 北海道コンサドーレ札幌 | 40 | 34 | 10 | 10 | 14 | 56 | 1.65 (3) | 61 | 1.79 (17) | -5 |
13 | 京都サンガF.C. | 40 | 34 | 12 | 4 | 18 | 40 | 1.18 (11) | 45 | 1.32 (10) | -5 |
14 | サガン鳥栖 | 38 | 34 | 9 | 11 | 14 | 43 | 1.26 (5) | 47 | 1.38 (13) | -4 |
15 | 湘南ベルマーレ | 34 | 34 | 8 | 10 | 16 | 40 | 1.18 (11) | 56 | 1.65 (15) | -16 |
16 | ガンバ大阪 | 34 | 34 | 9 | 7 | 18 | 38 | 1.12 (14) | 61 | 1.79 (17) | -23 |
17 | 柏レイソル | 33 | 34 | 6 | 15 | 13 | 33 | 0.97 (17) | 47 | 1.38 (13) | -14 |
18 | 横浜FC | 29 | 34 | 7 | 8 | 19 | 31 | 0.91 (18) | 58 | 1.71 (16) | -27 |
小柏 小野 駒井 (スパチョーク) 青木 浅野 馬場 荒野 (菅) 中村 宮沢 田中 (キムゴンヒ) 高木 sub:菅野 福森 小林 大森 交代 前半22分 スパチョーク(小野) 後半29分 菅(馬場) 後半34分 キムゴンヒ(中村)
今シーズンのラストゲームであり、小野伸二の現役ラストゲーム。有終の美を飾りたいのは、相手チームも一緒。前節は今季のいいところを象徴する試合でしたが、最終節は今季の良くなかったところを象徴する試合でした。それでも 2失点で済んだのは、成長したあかしと思っておきましょう。
極上の20分間
前日から小野の先発出場が報じられていました。しかし、本当に先発するとは思えず、信じられなかったですね。よくよく考えると、試合展開を気にせずに起用できたと思えます。前半11分の小野伸二から右への浮き球は、みんなうなりました。やわらかなボールさばきにパスは、これぞ真骨頂のものです。 19分には、フリーキックのキッカー。もっと観ていたかったのですが、これが限界なのでしょうね。荒野がチーム関係なく呼びかけて花道を作り、全員でピッチを退く小野を見送りました。
撃ちたくても撃てず
スパチョークが入って、ここからが真剣勝負の始まりみたいな空気が漂いました。それまで遠慮してくれたとは思えませんが、なぜかチャンスは減ったという錯覚です。攻めても最後に阻まれて、シュートを撃ちたくても撃てずに終わることが多々ありました。堅牢な守備陣相手でやむを得ません。スコアレスの時間を長くしたかったところですが、宮沢が足に当てたボールが手に当たってハンドでPK。判定とルールなので諦めますが、故意ではないのでやるせない失点でした。2失点目は、浮き球をどちらが受け取るか、競り合いのところ。馬場が背負われて、そのまま反転されたところを撃たれました。ここで勝負がつきました。
セレモニー
正直、試合よりも試合後のセレモニーのほうがオモシロイと思った方、いるのではないでしょうか。
三上大勝代表取締役GM(52)があいさつし、「クラブとしては来季もミシャにチームをゆだねたい」
これで安堵もつかの間。ペトロヴィッチ監督の声は、もっとインパクトがありました。
開口一番、ペトロヴィッチ監督は古巣サポーターへ「浦和のサポーターのみなさん、今私にブーイングされた方は"典型的な"浦和サポーターなんだなと思いました」と切り出すと、スタジアムは笑いに包まれる形に。その後も同指揮官は時折笑みを浮かべながら、愛の感じる辛らつな"説教"を続けた。
「これが6シーズン浦和を率いた監督に対するリスペクト…そういうことだと思います。人の土地に来て、アウェイチームが最後のセレモニーを邪魔しないでもらっていいですか。浦和さんは勝って今日3ポイントを取ったので、満足して帰ってもらっていいですか。我々のホームで最後のセレモニー…邪魔しないでもらっていいですか」 「我々札幌は結果を求めながら、そして内容を求めながら、高みを目指している…そういうチームだと思っています。浦和のサポーターさんは、恐らく結果さえあればそれでいい。そういうサポーターの皆さんではないですか」
強烈でしたね。でも、この言葉で、来期も一緒に戦えることを確信しました(注:確定ではなく濃厚です)。もはや、エンターテインメントです。
最後には「来シーズンに向けて…このチームを見てください。我々はさらにたくましくなって、強くなります」と来季への抱負を明かしたミシャ監督。「『浦和の選手をどうぞ、使ってください』と言われても、私は要りません」とまたも古巣へ皮肉を残しつつ、「私はこのチームで、この選手たちで来シーズンも力強く戦っていこうと思います」と誓った。
小野伸二、オレ
引き続いてのご挨拶は、ここから入りました。
まずは浦和レッズサポーターのみなさん、今日は温かいブーイングありがとうございます。ミシャさんのあいさつの時、まぁいろいろありましたが、こう見えてもミシャさん浦和レッズ大好きです。忘れないでください。1つお願いがあります。どんな時でもどんな人に対してもリスペクトということだけ忘れないでください。
なんと言っても、北海道コンサドーレ札幌に来てくれたことが信じられず、J1昇格と J1残留を見届けることができて、在籍最長のクラブになってくれたことに、感謝しかありません。
最後は、勝ち点40の12位。降格が1チームのみなので余裕で残留できましたが、来年は3チームが自動降格。でも、目指すはシングル順位、タイトル獲得、ACL 出場が現実的なところです。それに見合った戦力の整備を強く望みます。これからは、フロントが戦う時期になります。
(8日 07:50)