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CS(北海道コンサドーレ札幌)的日誌 2021/12/19号


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今年最後の公式戦は劇的
去り行く役者と監督に拍手

浦和レッズ 2-1 大分トリニータ

今シーズン最後にふさわしい試合でした。準決勝で延長後半アディショナルタイムに同点に追いついて、PK 戦を制してジャイアントキリングを決めて、片野坂監督の退任が決まっている大分トリニータが、決勝でもその再現を狙って90分に追いつきました。延長やむなしだったかもしれなかったところで、最後はこの試合で浦和レッズを離れるお祭り男に全部持っていかれました。改革断行で躍進中のチームに、J2降格のチームが挑む構図は、トーナメントの醍醐味を存分に楽しませてくれました。

先手を取って優位に

準決勝セレッソ大阪戦で宇賀神、この試合で槙野が、今季限りで契約満了となる選手がゴール。どうしてもこの部分ばかりクローズアップされてしまいますが、この試合の本質は今年加入した選手です。先制点は小泉のドリブルと粘りから。ボールキープがあって、マイナスの角度へのラストパスが行きました。中央でフリーの江坂は決めるだけです。

その後も試合を支配していましたが、後半は防戦ぎみ。それでもスコアは動かず、残り7分で槙野を投入して5バックに移行します。逃げ切りたかったところでしたが、互いに思うところがあるファイナルには、ドラマがふさわしかったようです。後半45分に同点にされて、勢いに飲まれかねないところでしたが、お祭り男がいるかいないかのちがいでしたね。コーナーキックをGK高木が弾くと柴戸がダイレクトでミドルシュート。これに高木は反応してセーブできるところに動いていたのですが、槙野がヘッドでコースを変えました。これはゴールキーパーはお手上げです。ドラマや漫画でもなかなか書けない結末でした。

あと一歩までたどり着いた

準決勝の川崎フロンターレ戦の再現を狙えるところでした。アディショナルタイム目前で同点ゴールはトリハダものでしたよ。戦力や役者で明らかに劣るところを、ポゼッションや可変システムでシュートをたくさん浴びても互角に戦えたところは、カタノサッカーの真骨頂でしょう。退任して、降格に伴って選手をどこまで残せるかですが、準優勝の悔しさは準優勝しないとわからないところは来年に残せるでしょう。

順位予想から振り返る

J1リーグ順位予想&分析 2021年度版より。浦和レッズは、11位予想から6位に躍進。春先はなかなか勝ち星を挙げられなかったが、6月以降の積極的補強が効きました。しかし、ベテランを容赦なく切ったのは驚きですね。柏木だけでなく、宇賀神、槙野、阿部が去った影響がないかが気がかりです。対して、大分トリニータは、16位予想もむなしく。18位で降格。資金力が厳しいと、昨年11位で中位に位置すると、引き留めは難しくなるのでしょうか。引き抜かれた影響を受けました。

それでも今年のコンサドーレのコトをいわせろ

お祭り男はいませんが、引き抜きには遭いました。アンデルソンロペスが去ると、あとはフィニッシュだけの状況。耐えて守れば勝機があると思われてしまいました。しかし、もっと深刻だったのは、宮沢が欠場したときです。機能不全で攻撃力も弱まったところを見ると、ビルドアップには欠かせません。金子と高嶺が全試合出場し、田中駿汰が最多出場時間を記録し、小柏が一本立ちしましたが、中堅以上の選手の物足りなさは否めませんでした。

これを踏まえて、興梠は?、と、ボヤきたくなります。その前に、選手だけでなく、コーチ、さらには社長まで狙われるようになりました。金子はヴィッセル神戸のオファーを断り、菅はセレッソ大阪のオファーを断りました。流出覚悟なのに残ってくれたんですよ。四方田修平ヘッドコーチは横浜FCの監督を選びました。野々村社長がチェアマン就任濃厚になるのは、うれしさ半分、不安が半分です。新加入は、MF田中宏武と、ユース組のMF井川空 の大卒2人。これだけで補強終了とは思えませんが、ウワサに惑わされず、発表を待ちましょう。

(24日 1:00)