2024年 Ｊ１順位予想＆分析

2チーム増えて、20チームに。トップ6が優勝に近いが、何かしらの弱点を抱えており、昨年以上に競った争いになりそう。自動降格が3チームになり、ボトムハーフの争いはより熾烈になるのはまちがいない。昇格3チームは、早期に整えて上位に食い込みたい。

1-2位　優勝が目標

最後まで優勝を争って当然の戦力を有する。

1位　サンフレッチェ広島

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
3	58	34	17	7	10	42	1.24(7)	28	0.82(2)	14

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
1	B	A	B	A	D	A	A

監督：ミヒャエル・スキッべ

おもなin：大橋祐紀、小原基樹、イヨハ理ヘンリー

おもなout：ベン・カリファ、住吉ジェラニレショーン

チームのベースが出来ており、入れ替わりは少ない。今年も悪くても安定した戦いが見込める。ストライカーのFW大橋祐紀を争奪戦で獲得できたのは大きい。レンタル戻りの選手がここ数年活躍しており、MF小原とDFイヨハ・理・ヘンリーが続くか。

2位　ヴィッセル神戸

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
1	71	34	21	8	5	60	1.76(2)	29	0.85(3)	31

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
2	A	A	C	B	A	S	A

監督：吉田 孝行

おもなin：オビ・パウエル・オビンナ、宮代大聖、鍬先祐弥、岩波拓也、井手口陽介

おもなout：大�ｱ玲央

選手層を厚くする補強を行ったが、CBは大崎が海外移籍して、岩波の復帰で補填したにすぎず、手薄なまま。バルサ路線から転換してプレッシング中心になり、隔年現象でも大きな落ち込みはないものと思われる。齊藤未月の復帰までは、大迫、武藤、山口、酒井高徳らベテランのコンデションに浮沈がかかる。

3-6位　ACL出場が目標

優勝を争うには決め手を欠く。

3位　浦和レッズ

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
4	57	34	15	12	7	42	1.24(7)	27	0.79(1)	15

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
3	B	A	B	A	S	A	B

監督：マティアス ヘグモ

おもなin：チアゴサンタナ、ソルバッケン、グスタフソン 、前田直輝、宇賀神友弥、武田英寿、渡邊凌磨、松尾佑介

おもなout：ホセカンテ、荻原拓也、岩波拓也、柴戸海

チアゴサンタナの加入は得点力不足に泣いた昨年を補うのに充分。中盤は渡邊凌磨を獲得し、経験を積んで武田英寿が戻ってきた。堅牢な西川、アレクサンダーショルツ、マリウスホイブラーテンのトライアングルは不変。ノルウェー出身のヘグモ監督は実績・経験豊富。

4位　川崎フロンターレ

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
8	50	34	14	8	12	51	1.5(4)	45	1.32(10)	6

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
4	B	B	B	A	A	A	A

監督：鬼木達

おもなin：宮城天、三浦颯太、丸山祐市、山本悠樹

おもなout：シミッチ、レアンドロダミアン、山根視来、宮代大聖、登里享平

日本代表に選ばれた左SBF三浦とボランチ山本悠樹は大きな補強。CB丸山は経験豊富で弱点は埋まったが、右SB山根の穴は埋まらず。経験を積んだMF宮城が攻撃の中心になると、優勝戦線への復帰は容易。

5位　横浜Ｆ・マリノス

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
2	64	34	19	7	8	63	1.85(1)	40	1.18(7)	23

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
5	A	B	A	？	A	S	A

監督：ハリー キューウェル

おもなin：ポープ・ウィリアム、渡邊泰基、加藤蓮、天野純、山村和也

おもなout：オビ・パウエル・オビンナ、一森純、杉本健勇

フィールドプレーヤーはほぼ残留。手薄な左SBとCBを中心に補強。GKは入換が目立ち、正キーパーが誰になるのかは課題。アンデルソンロペスら強力な攻撃陣は健在で優勝を争うメンバーは揃っているが、キューウェル監督の手腕は未知数。

6位　名古屋グランパス

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
6	52	34	14	10	10	41	1.21(10)	36	1.06(6)	5

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
6	B	C	B	A	B	A	B

監督：長谷川健太

おもなin：山岸祐也、井上詩音、山中亮輔、パトリック、小野雅史、椎橋慧也、中山克広

おもなout：中谷進之介、森下龍矢、藤井陽也、丸山祐市、前田直輝

課題の得点力に山岸、パトリック、中山は即戦力。一気に厚みを増した。一方で堅牢さを維持してきた守備陣から中谷、森下、丸山、藤井が抜けた。三國ケネディエブス、井上詩音を中心に再構築になり、守備力は未知数。

7-9位　上位進出が目標

歯車が狂うと降格圏が怖い。

7位　鹿島アントラーズ

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
5	52	34	14	10	10	43	1.26(5)	34	1(4)	9

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
7	B	B	B	C	B	A	B

監督：ランコ ポポヴィッチ

おもなin：ギリェルメ・パレジ、梶川裕嗣

おもなout：クォン・スンテ、ピトゥカ、荒木遼太郎、昌子源、沖悠哉

他クラブからの加入はキーパー2人のみ。荒木遼太郎とピトゥカと昌子源が抜けた穴埋めは進まず。ほぼ昨年のメンバーで戦う。ポポヴィッチ監督の攻撃指向のサッカーが合うかは未知数。鈴木優磨と植田直通がクラブのイズムを受け継いでいるが、全体的には過渡期・転換期に差し掛かってクラブの真価が問われる。

8位　ＦＣ東京

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
11	43	34	12	7	15	42	1.24(7)	46	1.35(12)	-4

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
8	A	C	B	C	B	A	C

監督：ピーター クラモフスキー

おもなin：高宇洋、荒木遼太郎、小柏剛、遠藤渓太

おもなout：アダイウトン、塚川孝輝、渡邊凌磨

全盛期目前の選手を4人も獲得。攻撃指向のクラモフスキー監督のもと、得点力は強化された。守備陣は森重、長友は健在だが、続く存在に決め手を欠き、目立った補強はなかった。

9位　北海道コンサドーレ札幌

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
12	40	34	10	10	14	56	1.65(3)	61	1.79(17)	-5

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
9	B	C	C	A	D	B	C

監督：ミハイロ・ペトロヴィッチ

おもなin：鈴木武蔵、近藤友喜、家泉怜依、高尾瑠、長谷川竜也

おもなout：小柏剛、田中駿汰、ルーカスフェルナンデス、福森晃斗

主力4人流出したが、各ポジションの手当はできている。鈴木武蔵が慣れ親しんだチームで復活すると、上位進出は近い。

10-12位　1桁順位が目標

歯車が狂うと降格圏が怖い。

10位　セレッソ大阪

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
9	49	34	15	4	15	39	1.15(13)	34	1(4)	5

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
10	C	B	B	C	D	B	C

監督：小菊昭雄

おもなin：田中駿汰、ルーカスフェルナンデス、ヴィトール・ブエノ、登里享平

おもなout：マテイヨニッチ、山中亮輔、丸橋祐介

MFブエノ、DF田中駿汰、MFルーカス・フェルナンデスの獲得に成功。層が薄くなっていた左SBはDF登里を獲得。レギュラーの流出がほぼゼロで、守備力は引き続き計算できるが、昨年終盤の得点力不足をどこまで改善できるかが浮上のカギになる。

11位　京都サンガF.C.

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
13	40	34	12	4	18	40	1.18(11)	45	1.32(10)	-5

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
11	C	C	C	A	E	B	C

監督：チョウ キジェ

おもなin：塚川孝輝、鈴木義宜、松田佳大、鈴木冬一

おもなout：井上黎生人、パトリック、木下康介

守備の要だった井上が流出したが、J2でベストイレブンに選ばれた鈴木義宜を獲得。サイドや中盤は強化されたが、パトリックと木下が抜けたフォワードは、一美や原大智、豊川といった現有陣でやりくりする。

12位　サガン鳥栖

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
14	38	34	9	11	14	43	1.26(5)	47	1.38(13)	-4

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
12	B	C	C	B	E	C	C

監督：川井健太

おもなin：アルナウ、ヴィニシウスアラウージョ 、中原輝、丸橋祐介、マルセロヒアン、キムテヒョン

おもなout：岩崎悠人、小野裕二、ファンソッコ

FW小野裕二とMF岩崎が抜けたところに、ヴィニシウス・アラウージョとマルセロ・ヒアンの両フォワードと、中原輝を獲得。CBはキム・テヒョンが入った。中盤は10得点の長沼と昨年フルタイム出場の河原創が中心になる。やりくりがうまい川井監督がどうまとめるか。

13-16位　余裕で残留が目標

歯車が狂うと降格圏が怖い。

13位　アルビレックス新潟

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
10	45	34	11	12	11	36	1.06(16)	40	1.18(7)	-4

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
13	C	B	C	C	F	D	C

監督：松橋力蔵

おもなin：小野裕二、長谷川元希、宮本英治

おもなout：三戸舜介、高宇洋、渡邊　泰基

主力が相次いで抜けたが、小野裕二は計算でき、J1初挑戦の長谷川元希は期待できる。他チームのマークは厳しくなるが、松橋監督のもと、ポゼッションと攻撃的なスタイルでブレなく戦える。

14位　アビスパ福岡

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
7	51	34	15	6	13	37	1.09(15)	43	1.26(9)	-6

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
14	C	C	C	B	E	B	C

監督：長谷部茂利

おもなin：ベン・カリファ、岩崎悠人、松岡大起

おもなout：山岸祐也、ルキアン、井手口陽介

得点力不足の中、ルキアンと躍進の立役者井手口が抜けたのは痛い。岩崎は計算できるが、ベンカリファは一昨年の得点力を出せるか。佐藤凌我の復帰までは厳しい戦いを強いられる。奈良と前を軸とするセンターライン、長谷部サッカーの心臓部は不変で、大崩れはないと思われる。

15位　ＦＣ町田ゼルビア

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
1	87	42	26	9	7	79	1.88(1)	35	0.83(3)	44

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
15	C	C	C	B	F	D	C

監督：黒田剛

おもなin：昌子源、山口瑠伊、柴戸海、藤尾翔太、仙頭啓矢、谷　晃生

おもなout：太田宏介、ポープウィリアム、翁長聖

左SB翁長を引き抜かれたが、そのほかは昨年の主力がほぼ残った。各ポジションにまんべんなく補強して、J1に向けて選手層を強化。FWエリキが戻ってくるまでに、残留ラインよりも上に居れば、更なる躍進も可能。

16位　湘南ベルマーレ

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
15	34	34	8	10	16	40	1.18(11)	56	1.65(15)	-16

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
16	C	C	C	C	F	C	C

監督：山口智

おもなin：鈴木雄斗、ルキアン

おもなout：大橋祐紀、石原広教、永木亮太

大橋祐紀の抜けた穴は、ルキアンを獲得。杉岡ら大半の主力や、U-22日本代表のMF田中聡とMF畑大雅は残留。昨夏にキムミンテが加入してから守備は落ち着いており、得点力向上で余裕で残留できる。

17-20位　最後に残留が目標

開幕前時点ではチーム力が劣る。

17位　ガンバ大阪

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
16	34	34	9	7	18	38	1.12(14)	61	1.79(17)	-23

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
17	C	C	B	C	B	A	D

監督：ダニエル・ポヤトス

おもなin：山下諒也、中谷進之介、岸本武流、山田康太、松田陸、鈴木徳真

おもなout：鈴木武蔵、山本悠樹、佐藤瑶大、藤春廣輝、高尾瑠

リーグ最多失点で最後は7連敗のチームに中谷加入はプラス。山本悠樹が抜けたが、山田康太が加わってマイナスにはなっていない。岸本武流と鈴木徳真はポヤトスサッカーを知るが、賛否両論での留任であり、昨年のように連敗スタートになると周囲がざわつく。時間をかけてチームに浸透していくタイプの監督であり、途中交代だけは避けなければならない。

18位　柏レイソル

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
17	33	34	6	15	13	33	0.97(17)	47	1.38(13)	-14

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
18	C	B	C	C	C	A	D

監督：井原正巳

おもなin：島村拓弥、

おもなout：仙頭啓矢、椎橋慧也、山田康太、野田裕喜

中盤の山田康太と仙頭啓矢が一年で移籍を選択し、椎橋慧也も流出した。J2から獲得した島村拓弥、白井永地がフィットしないと大変なことになりかねない。マテウス・サヴィオと細谷頼みのFWは、木下康介のみの補強。DF犬飼の移籍とGK松本健太の成長で残留と天皇杯ファイナリストをつかんだが、上積みはない。隔年現象の山の年だが、不安面が多い。

19位　ジュビロ磐田

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
2	75	42	21	12	9	74	1.76(3)	44	1.05(4)	30

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
19	D	C	C	C	E	C	C

監督：横内昭展

おもなin：平川怜、高畑奎汰、西久保駿介、川島永嗣 、マテウス　ペイショット、ブルーノジョゼ

おもなout：後藤啓介、鈴木雄斗、ファビアン・ゴンザレス、山本康裕、ドゥドゥ、杉本健勇、遠藤保仁

7得点の後藤が海外移籍し、9得点のドゥドゥも移籍。CFマテウス　ペイショットと右SHブルーノ　ジョゼに賭ける。J2ベストイレブンのトップ下平川怜、右SB西久保、DFとMFをこなす高畑はまだ若手の範囲でいい補強。昨年のメンバーが相次いで離れたのは懸念材料。

20位　東京ヴェルディ

23	勝点	試	勝	引	敗	得点		失点		得失差
3	75	42	21	12	9	57	1.36(9)	31	0.74(1)	26

24	攻撃	守備	選手層	監督	売上高	トップチーム人件費	フロント
20	E	C	C	B	F	E	C

監督：城福浩

おもなin：見木友哉、袴田裕太郎、河村匠、翁長聖、山見大登、山田楓喜、木村勇大

おもなout：中原輝

GKマテウス、ボランチ森田とDF宮原、9得点のFW染野唯月の残留は最大の補強。ジェフの10番見木を獲得し、アタッカーは期限付きで山見、山田、木村を補強。左SBの即戦力として袴田、翁長、河村匠を獲得。得点力を補う補強がなかったのは不安材料。

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