各チームの総評は、2006年順位予想に記します。
1996年以来の1シーズン制34試合で戦うことになる。15試合短期間の2シーズン制では一度勢いをつけたチームがそのままステージ制覇することがよくあったが、今年からは独走して制覇することは稀になるだろう。J2やヨーロッパ主要リーグでは、ほとんどのチームに調子が上向きな時と下降線を辿る時期がある。優勝や残留には得点力・守備力だけでなく、シーズン途中での補強などチームとしての総合力も問われる。各グループ内は紙一重位の差しかないと思うが、監督・フロントなどチーム体制も考慮して予想した。
優勝の可能性があるのは6〜8チーム位。その中でも年間を通して優勝を争えるチームを選び出すのは困難だった。どちらを1・2位に推すか迷ったが、世界的に大型補強が実を結んだケースが少ない点を考慮した。また、この2チームは開幕前の段階で故障者を抱えており、復帰後には選手層が厚くなるという見方もしている。それがレッズとの違いだ。
4〜6位に予想した二番手グループは、優勝できる資質はあるが、一番手グループに比べると詰めが甘い。アントラーズは得点力、ガンバは守備力、グランパスはシステムといったように、それぞれ一抹の不安を感じる要素がある。早気に解決できれば最後まで優勝を争えるだろうが、7位以下になっても不思議ではない。
Cグループは優勝への期待はふくらむものの、実際には道のりが険しいチームになる。ジェフには監督の手腕、FC東京には組織的な守備、ヴェルディには伸び盛りの若手といったように、それぞれ長所を有している。しかし4位以内に入るにはそれだけではない上積みが必要になる。どの監督も百戦錬磨だけにどんなチーム造りをしてくるか楽しみだ。
10位以下がいわゆる半分より下のBクラスのチームにあたるが、可能性を感じるチームの順に予想した。サンフレッチェは強力な守備をベースに得点力を、ヴィッセルは中盤を、アルビレックスは守備にそれぞれ効果的な補強を施した。もちろん単純な足し算とはいかないが、ツボにはまったときの潜在能力はある。
13〜15位にはキャラクターがはっきりしているチームが揃った。フロンターレとセレッソは攻撃陣が強力で、両者の差はほとんどない。アルディージャは守備力が売りになるが、各ポジションとも選手層の薄さが否めないため下の順位になった。ただ、過去の昇格チームの例を見ると、守備のよいチームは残留できているので、スタートダッシュに成功したい。
入れ換え戦に回る16位、自動降格の17・18位を予想するのは大変な作業だった。10〜15位のチームと比較しても決定的な差はない。補強が上手く行かなかったチーム、初采配の指揮官を抱えるチーム、選手の出入りで陣容が大きく変わったチームなど、3チームとも不確定要素を多く抱えている。ただ、一つだけ確実に言えることは、過去の予想で一度も最下位の予想を当てたことがない。J1で言えばブービーのチームも当てたことがない。該当チームのファンの方々は、その点を念頭に置いて頂ければ幸いである。