2004年J1セカンドステージ予想&分析 13〜16位

13位

東京ヴェルディ1969


順位 勝点 試合 引分 得点
失点
得失点差
2004年 J1 第1ステージ 9 19 15 5 4 6 21 1.40 (7) 23 1.53 (8) -2


おもなin
MF広山
おもなout
FWエムボマ
攻撃力守備力組織力選手層監督フロント総合
B→CCBBBCC+

開幕3連敗した時は「今年も例年のパターンになりましたなぁ」と思ったのですが、その後は3試合連続引き分け。第7節アルビレックス戦で初勝利を挙げた後は4勝3敗1分のほぼ五分で乗り切った。01年シーズンから続いたシーズン途中での監督交代劇を、96〜98年に並ぶ3シーズン連続でストップできたことは進歩である。

その代わりというのもヘンだが、エムボマが退団。起用法に関する不満から退団を申し入れ、慰留にも翻意しなかった。最後には森本と交代しての出場が多く、話題先行の若造よりも、、、と想像に難くない。ものすごい将来性を感じるのは否定しないが、森本は最年少ゴールの1点ポッキリ(623分出場。これに対してエムボマは661分で4ゴールで、チーム得点王だった。メディアに踊らされて、アルディレス監督やフロントがチーム全体を見ていなかったということはないと思うが、大きな損失であることには間違いない。森本はもちろんのこと、三浦・米山ら他の選手の得点力にも不安が懸念される。9〜12位に予想したチームとの差はマイナス面が大きかったことによるもの。

----------2004J1セカンドステージ順位  9位    (予想比)

順位 勝点 試合 引分 得点
失点
得失点差
2004年 J1年間順位 9 39 30 11 6 13 43 1.43 (9) 46 1.53 (9) -3
2004年 J1 第1ステージ 9 19 15 5 4 6 21 1.40 (7) 23 1.53 (8) -2
2004年 J1 第2ステージ 9 20 15 6 2 7 22 1.47 (10) 23 1.53 (7) -1
補強成功度戦力損失度選手層監督予想比
CCBB+4

いったい誰ですか、エムボマ退団の影響が出ると言ったのは、、、(反省)。そもそも4節終了時点で1勝3敗(5得点10失点)で14位に低迷していた時はいわんこっちゃないと言えたのだが。翌節グランパス戦でシステムを3-4-2-1に変更し、さらに左サイドを三浦淳宏から相馬に代えてからチーム状態がよくなった。相手にスペースを与えず、カウンターを徹底したおかげで、5勝4敗2分(17得点13失点)の及第点な成績を残せた。

戦術の徹底と山田・平本・桜井・飯尾らの攻撃陣のおかげで天皇杯を制覇できたが、その中の桜井と飯尾が移籍。他にも一時期よりは落ち着いたが、移籍・退団の選手が多いところはここ数年変わらない傾向。名門復活のマスコミの声もあるが、よい指揮官を得て久々に監督交代なくシーズンを過ごせたのに、選手をとっかえひっかえばかりやっているようではチームは強くならない。ただ、アルディレスの秘蔵っ子の戸田を獲得できたのは、これまでの入退団の顛末を生かした結果だと思いたい。


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14位

サンフレッチェ広島

順位 勝点 試合 引分 得点
失点
得失点差
2004年 J1 第1ステージ 13 15 15 3 6 6 15 1.00 (15) 19 1.27 (4) -4


おもなin
GK上野
MFベット
FW盛田
おもなout
DF井川
MFサンパイオ
FW真中靖夫
攻撃力守備力組織力選手層監督フロント総合
DC→BCDBBD→C

7節終了時点で3敗4分。守備陣は健闘しているものの一試合で2点以上取れず、こりゃ最下位争いの中心になると思われた。8節でセレッソに初勝利を挙げると、9節にヴィッセル、引分けを挟んで11節にはゴールに投げちゃったGK南のおかげでレイソルと、最下位争いの直接のライバルに勝利したことが大きい。結局、ファーストステージの3勝はこのときのものだけであった。

戦力的にはチアゴが7試合1得点で、12節以降はベンチ入りさえもしていないのが痛い。勝ちゲームの得点者を見れば一目瞭然で、森崎ツインズ頼みでないとどうにもならない。サンパイオの退団は規定路線で、その後任がな、なんとあのベットですかー。まさか昨年プレーを直接見ていたから獲得をきめたわけじゃないですよね。もみじまんじょうと広島焼きでホームシック対策ができるのかどうか(もっとも表向きの理由という説があるらしいが、、、)。さらにFWの補強が久々J1復帰のモリッアですよ。堅実な補強を指摘たチームなのになんでネタに走るのか不思議ですが。。。ただ、ジェフ戦の3失点、ジュビロ戦の4失点を除くと一試合平均0.92失点に抑えている守備力が健在なら、年間最下位になることはないと見る。

----------2004J1セカンドステージ順位  11位    (予想比)

順位 勝点 試合 引分 得点
失点
得失点差
2004年 J1年間順位 12 31 30 6 13 11 36 1.20 (14) 42 1.40 (5) -6
2004年 J1 第1ステージ 13 15 15 3 6 6 15 1.00 (15) 19 1.27 (4) -4
2004年 J1 第2ステージ 11 16 15 3 7 5 21 1.40 (11) 23 1.53 (7) -2
補強成功度戦力損失度選手層監督予想比
BCD→CB+3

やっぱりベットのホームシックはウソだったようですネ。攻守の要として出場停止を除く14試合に出場。FWに近い位置で起用されることもあり、森ア兄弟頼みだったチームのイメージを変えるには充分だった。ブラジルのクラブでも遅刻の常習犯として知られていたが、一度も問題を起こす事なく過ごせたのはクラブの努力もあるようだ。また、盛田もチアゴが復帰するまで先発で活躍し続けて、期待と不安が入り混じった補強については成功と言えよう。

得点と共に失点も増えにもかかわらず、得失点差を-2で抑えられたことは見事だが、それにしても勝ちきれないゲームが多い。年間13引分はリーグ新記録である。1.5列目気味のFW大木の5得点が最多得点者では物足りない。もっともベット効果によって、得点者が1stの7名から13名に増えたが、ここ一番の役者不足は否めなかった。その点は痛感しているようでベガルタから佐藤寿人を獲得したり盛田を完全移籍させている。00年や01年の頃のような手堅くシブイ補強を成功させ、小野監督の留任も決まった。ユースの前田がジュビロ戦で初ゴールを挙げたり、ベットの残留も確実視されており明るい材料は多い。来季は優勝は難しくとも躍進の土台を築けるのではないだろうか。


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15位

セレッソ大阪


順位 勝点 試合 引分 得点
失点
得失点差
2004年 J1 第1ステージ 16 10 15 2 4 9 17 1.13 (13) 30 2.00 (16) -13


おもなin
MFマリオ・ガルバ
FW古橋、ミキ
おもなout
DFカブラル
FWロブレク
攻撃力守備力組織力選手層監督フロント総合
A→BCCB→C?→CC→DC

それにしてもまぁー、よく監督代えるチームですなァ。今年から8月にかけて4人目ですよ。在任期間は一人当り約2ヶ月。ただ、日本人監督を選び、昨年の降格争いを経験している小林監督を選んだのは正解。ここは01年の顛末を生かした人選です。

同時に外国人選手もほぼ総入れ換え。ただ、今回はHonda FCからJFL得点王の古橋を獲得したことが大きい。点を取ってナンボのチームなので、この点も降格時の教訓が生かされている。そうしたことから紙一重で最下位から脱出できるのではないかとおもうのだが、、、そういえば今年元旦の天皇杯を戦ったんでしょ。こんな位置にいるのが不思議に思うのは私だけではないと思うのだが。

----------2004J1セカンドステージ順位  12位    (予想比)

順位 勝点 試合 引分 得点
失点
得失点差
2004年 J1年間順位 15 26 30 6 8 16 42 1.40 (10) 64 2.13 (16) -22
2004年 J1 第1ステージ 16 10 15 2 4 9 17 1.13 (13) 30 2.00 (16) -13
2004年 J1 第2ステージ 12 16 15 4 4 7 25 1.67 (6) 34 2.27 (16) -9
補強成功度戦力損失度選手層監督予想比
BCCC+3

予想がハズレてくれてよかった(安堵)。その代わり「小林監督を選んだのは正解」が当ってくれたのはウレシイです。残留仕事人の称号に限りなく近くなったようです。ただ、最終節を迎えるまで年間最下位に低迷していて、最後の最後に大久保のスペイン行きによってモチベーションが高まったおかげだと推測できてしまう。ただ、久藤が自らのミスを棚に上げてGK伊藤に文句を言った第8節(10/2)ガンバ戦の1-7の大敗を最後に3失点以上はなくなり、肝心の11月4試合を2勝2分けで負けなしで戦えた。DFラインを柳本中心に変え、さらにラスト4節で4バックから3バックに変更して成功した。残留できただけの裏づけはあったのである。

2ndが開始してから残留のために何人か補強したが、ミキとマリオは論外。01年2ndの外国人選手ドタバタ補強劇よりマシな程度。大森健作でも守備陣を救えず。古橋の補強はいいところに目をつけたと思う。安い・うまい・5得点と3拍子そろって、JFL得点王の肩書きはダテでなかった。また、フロントも2nd開幕前の7/9に強化責任者であるチーム統括ディレクターが大倉智から梶野智に代わり、一応の成果を出せた。小林監督の残留が決まり、さらに西村元監督のチーム統括部ゼネラルマネジャー(GM)への就任も決まり、来期に向けては2004年当初のような体制面の大きな不安はない。大久保の後釜に黒部という申し分のない解答を出し、降格候補の一番手からは脱出できるのではないだろうか。


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16位

ヴィッセル神戸


順位 勝点 試合 引分 得点
失点
得失点差
2004年 J1 第1ステージ 12 15 15 3 6 6 21 1.40 (7) 25 1.67 (12) -4


おもなin
DF高木
MF滝沢、ホルヴィ
FW平瀬、エムボマ
おもなout
DF松尾
MF吉村
FWイルハン
攻撃力守備力組織力選手層監督フロント総合
CCC→DCBB→CC

それにしてもよく補強してよく話題を提供してくれますねぇ。ここ数年アレコレ補強して効果的だったのは、シジクレイとオゼアスとビスマルクぐらいのものではないでしょうか。その3人とも去っていますからね。実際に活躍しているのは播戸あたりですから、残念。ただし、イルハンについてはヨン様に嫉妬したと考えるのがいいでしょう。

前々から守備を強化しなさいと言っているのに、DF陣・ボランチの大きなてこ入れはなし。そんな中で過剰気味のフォワードを採ってどうすんのよ。高く売れないですよ。1stでさらに下位だったサンフレッチェレイソルは明らかに守備力が上。アルビレックスセレッソは攻撃力の向上が見込める。チームの強化ポイントが明らかにずれているようでは、大量失点で守備が崩壊して最下位に転落しても不思議ではない。歴史は繰り返すのでしょうか、リメンバー20003/07/26カズのコメント)。

----------2004J1セカンドステージ順位  8位    (予想比)

順位 勝点 試合 引分 得点
失点
得失点差
2004年 J1年間順位 11 36 30 9 9 12 50 1.67 (5) 55 1.83 (13) -5
2004年 J1 第1ステージ 12 15 15 3 6 6 21 1.40 (7) 25 1.67 (12) -4
2004年 J1 第2ステージ 8 21 15 6 3 6 29 1.93 (4) 30 2.00 (14) -1
補強成功度戦力損失度選手層監督予想比
CCCB→?+8

えっ、8位だったんですか(大恥)。7節終了時点(9/26)で15位に低迷し、厳しいフィジカルトレーニングを課したハシェック監督が辞任。皮肉にもその後の残り8試合は5勝2敗1分(14得点13失点)。これはハシェック監督辞任後に先発起用されるようになり3試合連続ゴールを挙げた三浦カズと、2ndだけで10得点を挙げた播戸のおかげだ。攻守の役割分担が明確になり、ボランチのホルヴィと左サイドのホージェルとの連係で攻めるパターンが増えたからからでもある。

しかし新生ヴィッセル1年目という観点で見ると、地道なファンへのアプローチで観客数が前年比で40%増を記録できたのは素晴らしいが、肝心のチーム強化については説得力が薄い。主力が出場停止のときは苦戦するなど選手層の薄さは相変わらず。イルハンで懲りずにエムボマ、平瀬と知名度のあるFWを補強したが、二人合わせて3得点。エムボマはケガの影響もあったが、2人とも監督交代後はほとんど出場機会がなかった。今季のように監督交代があると選手起用に影響が出る好例となってしまった。その上新監督が決定になるまで3ヶ月を要し、その間山本、レオン、トルシエ、リトバルスキー候補者が何人も出てくる状態を見せられると、私だけでなく複数の所属選手から不安の声が上がるのも無理はない。三木谷社長と強化担当の三浦チーム統括部長の方向性が一致しなかったことも問題だったが、松永前ヴァンフォーレ監督に落ち着いたのは、最もまともな選択なのではないだろうか。