各チームの分析は順次upしていきます。
各節毎か週毎に見ていく予定
突出した優勝候補がなければ、降格候補もない。下位は力が拮抗しレベルアップしてきているが、上位は頭打ちになっている。昨年優勝のガンバが終盤に4連敗を喫しているのが物語っている。
その中で優勝に最も近いチームを3つ選んだ。1〜3位に予想したチームになるのだが、決め手がなかった。アントラーズはジーコが戻ってくれば優勝候補ナンバーワンだが、所詮仮定のお話。マリノスは一昨年の状態に戻す作業が必須になる。その点レッズは最少失点のチームのベースを変えることなく上積みに成功している。過去に上位勢で何人も補強して成功した例は皆無に近いが、昨年の良いところを継承しやすく、優勝に最も近い。
ジェフは監督の力に依るところが大きい。突出した点がなく、毎年のように主力を引き抜かれても新しい戦力が伸びてくる。それでいて今年は大きな流出がない。問題は大阪勢だ。ガンバは昨年、大黒・アラウージョの両看板を欠く試合で、ボールが良く回るのに決定力不足に陥った。マグノ・アウベスと播戸を補填をしているとはいえ、加地や明神を含めて体制立て直しの作業が待っている。昨年のように夏場以降に状態を上げられれば御の字か。 サンフレッチェは降格前の99〜01年頃のような、着実なチーム作りが戻ってきた。得点力不足の一昨年とは打って変わって、佐藤寿人だけでなくウェズレイを擁する。昨年は息切れしたものの、さらに上を目指せる力をつけた。 セレッソは昨年はノーマークでいられたが、今年は研究される。ただしここ数年DFラインが総とっかえだったのが今年は主力がほぼ残留したのは好材料。昨年のベースを引き継いで戦える。
かつての栄光がかすみかけているのはジュビロにも当てはまる。肝心かなめの中盤に後継者が出ていないのだ。有望な選手を次々と放出していったツケが出ている。代表クラスぞろいなだけまだマシだが、2〜3年後を見据えているのだろうか。J1昇格組みながらも一時期優勝争いに加わりかけたフロンターレは、昨年と大きな変化はない。しかも、強力なフォワード陣のチームから、ボランチやディフェンスラインに重点を徐々に移してきているのはいい傾向だ。
10〜13位に予想したチームは、今年の戦い方に是非注目してほしい。シャムスカマジックのトリニータは、流失をマグノ・アウベスと吉田ぐらいで抑えられたのもシャムスカ効果なのか!? 選手層は薄いが、昨年並みな成績は期待できそう。エスパルスはのびしろが豊富だ。監督業二年目のハセケンが若手を育成しつつ戦っていくところは、今のうちによく見ておくべし。アルビレックスは反町体制に終止符を打つと共に、ベテラン・外国人依存から若手中心に転換してきている。鈴木新監督は前任者の長所を生かしつつ、さらに上積みを重ねてきた。大量失点は少なくなるだろう。過小評価の多いヴァンフォーレは甘く見てはいけない。このチームの生命線は入換戦で6得点のバレーではなく、藤田・倉貫の中盤と豊富で泥臭い運動量だ。攻撃的サッカーは魅力的で甘く見てると痛い目に合う。ただし前述の二人は代えが効かない。
二桁順位以降は下に行くほど迷った。今年は特に降格圏の3チームを選び出すのが大変な作業だった。戦い方が不明瞭なチーム、やたらと選手を入れ換えるチームは、ほとんど昨年の内に淘汰されて降格して行っている。さらに決定的に戦力自体が劣るチームもない。これはJ1下位チームがどこも底上げできた結果であろう。
FC東京は周囲のレベルアップの流れに乗れなかった部類にある。優勝に手が届きそうな地位まで到達したのに、詰めができなかった。マンネリ打破を含めて新体制になったが、サポーターだけでなく選手にも受け入れられるかはまだ未知数。正反対なのはアルディージャで、大型補強に走った。ただ、各ポジションとも選手を取りすぎて、奥野・トニーニョの両センターバックを基盤とする戦い方に合わせられるのか不安である。
入換戦出場となる16位サンガは、継続性は認めるものの、アレモンとパウリーニョが止められたらどうするのか、明確な解答はない。4バックとボランチの出来はいいのだが、J1でそれは前提条件になる。グランパスは人があまりにも出入りしすぎ。加えて新監督はオランダ人ですか。。。どうしても失敗例を思い出してしまいますな。アビスパは戦い方は明確なのだが、J1の舞台ではグラウシオ、アレックスへの比重を低くした戦い方を展開しないと、苦戦は目に見えている。
駆け足で見て行ったが、一つだけ朗報をご紹介しよう。過去三年に渡る順位予想で、最下位は一回も当てたことがない(J2も)。加えて、降格圏内のチームを当てたのは、昨年のレイソル(16位)が初である。そんな実績を念頭に置いていただければ幸いである。