2004年J2第二次予想&分析 5〜8位

5位

ベガルタ仙台


順位 勝点 試合 引分 得点
失点
得失点差
(前半戦) 7 30 22 8 6 8 28 1.27 (5) 36 1.64 (10) -8
(第1クール) 9 13 11 4 1 6 13 1.18 (6) 22 2.00 (12) -9
(第2クール) 5 17 11 4 5 2 15 1.36 (4) 14 1.27 (7) 1


おもなin
DF根引
DFセドロスキー
MF熊谷
FWファビオヌネス
おもなout・負傷者
DFガスパル
FWマルコス


攻撃力守備力組織力選手層監督フロント総合
B+→BCBBACB

一年でJ1に帰るべくスタートしたが、4月までの8試合を2勝6敗の怒涛のスタート。元々得点力でJ1昇格&残留を手にしてきたのにこの間4得点ではお手上げだ。5・6月の12試合は6勝5分1敗と勝ち越したものの、シルビーニョの負傷欠場の影響もありもどかしい展開が続いた。

これではどうにもならないと補強は積極的に行った。根引・熊谷は出場できれば十分J1クラスの選手であり、回復のメドが経たないマルクスに代わって補強したファビオヌネスもキープ力があり、攻撃に変化を加えられる。ただ、ズテンコサッカーの肝であるDFをいじってしまったのは影響が出てしまわないだろうか。ガスパルがチームにフィットしていたのに契約解除された。その理由は定かではないが、守備陣のテコ入れ位しか思い当たらない。完全移籍で加入したマケドニア代表歴を持つセドロスキーは未知数であり、チーム造りに影を落とすことになるだろう。

そういった理由からチームを作り直す作業から入るものと思われ、混戦の中から抜け出す力はないだろうと見た。4・5・6位の実力差はほどんどないが、チームとしての完成度の差を基準にした。

----------最終順位  6位    (第1次予想比)    (第2次予想比)


順位 勝点 試合 引分 得点
失点
得失点差
(2004年成績) 6 59 44 15 14 15 62 1.41 (4) 66 1.50 (11) -4
(前半戦) 7 30 22 8 6 8 28 1.27 (5) 36 1.64 (10) -8
(後半戦) 6 29 22 7 8 7 34 1.55 (4) 30 1.36 (9) 4
(第1クール) 9 13 11 4 1 6 13 1.18 (6) 22 2.00 (12) -9
(第2クール) 5 17 11 4 5 2 15 1.36 (4) 14 1.27 (7) 1
(第3クール) 6 17 11 4 5 2 20 1.82 (2) 15 1.36 (7) 5
(第4クール) 7 12 11 3 3 5 14 1.27 (6) 15 1.36 (7) -1
補強成功度戦力損失度選手層監督第一次予想比第二次予想比
CCB→CA→B-1-1

03年に昇格に失敗した某チームと同じパターンではありませんか。最高位は18節(6/19)の4位。この後は6〜7位に定着した。外国人選手の失敗、ケガ人の続出。これに伴うメンバーの固定化がままならない状態で全試合に出場したのはGK高桑とFW佐藤寿人のみ(フルタイム出場者はなし)。これだけで昇格の条件をことごとくハズしている。

今シーズン問題だったのは監督が03シーズンから留任しているにもかかわらず、メンバーの大幅な入れ換えで一からチームを作り直さなければいけなかったことにある。DFガスパルからセドロスキーへの入れ換えは懸念が現実になってしまった。本来得点力で勝負するチームなのに佐藤寿人と組むFWが固定できず、大柴と高卒ルーキーの萬代とを併用しなければいけなかった点も中位に落ち着いた要因にある。根引と熊谷の加入は成功した部類に入るが、全般的には選手をとっかえひっかえしすぎな感がある(特に中盤)。ズテンコ・ベルデニック監督は思い描いたサッカーが出来なかっただけでなく田中孝司GMらフロントとの溝もでき、解任を受けるしかなかった。後任にS級ライセンス取りたての都並監督が就任するが、来季もJ1昇格が目標なのに経験のない監督でいいのだろうか。バロンの新加入は期待できるが、シルビーニョ以外の外国人選手はまた総とっかえ。佐藤寿人はサンフレッチェに移籍し、チーム造りという点では引き続き不安が残る。


このページTOP戻る

6位

京都パープルサンガ


順位 勝点 試合 引分 得点
失点
得失点差
(前半戦) 6 31 22 8 7 7 30 1.36 (3) 23 1.05 (4) 7
(第1クール) 8 13 11 3 4 4 15 1.36 (3) 12 1.09 (5) 3
(第2クール) 4 18 11 5 3 3 15 1.36 (4) 11 1.00 (5) 4


おもなin
MF三上

おもなout・負傷者
GK上野
MFビジュ
攻撃力守備力組織力選手層監督フロント総合
A→BBBA→BB→BCA→B

17節(6/12)で西村前監督を解任。木村総監督も辞任。柱谷幸一監督の就任まで時間はかからなかったが、この段階で一年でのJ1復帰は厳しくなった。シーズン途中で監督交代を行って2位以上になったのは、99年のフロンターレだけである。03年元旦の天皇杯制覇以降、延べ5人目の監督の下、チームを建て直してなおかつ3位以内に入るのは時間的に間に合わないのではないか、事実、柱谷監督就任後の成績は5試合で3勝2敗(6得点5失点)である。内容はヴァンフォーレフロンターレの上位チームからの敗戦も痛いが、その2試合だけ失点を喫していることも気になる。無失点に抑えないと勝てないのでは、接戦になったとき勝負強さという意味で差が出るのではなかろうか。

看板と見られていた攻撃陣も、黒部8得点、松井2得点、チェ・ヨンス6得点では物足りない。左サイド美尾の台頭は明るい話題だが、全般的にはエンゲルス時代の遺産を食い尽くした感がある。チーム再建は容易ではないだろう。

----------最終順位  5位    (第1次予想比)    (第2次予想比)


順位 勝点 試合 引分 得点
失点
得失点差
(2004年成績) 5 69 44 19 12 13 65 1.48 (2) 53 1.20 (7) 12
(前半戦) 6 31 22 8 7 7 30 1.36 (3) 23 1.05 (4) 7
(後半戦) 5 38 22 11 5 6 35 1.59 (2) 30 1.36 (9) 5
(第1クール) 8 13 11 3 4 4 15 1.36 (3) 12 1.09 (5) 3
(第2クール) 4 18 11 5 3 3 15 1.36 (4) 11 1.00 (5) 4
(第3クール) 4 18 11 5 3 3 20 1.82 (2) 17 1.55 (11) 3
(第4クール) 4 20 11 6 2 3 15 1.36 (5) 13 1.18 (6) 2
補強成功度戦力損失度選手層監督第一次予想比第二次予想比
CBBB-3+1

まず選手の出場状況を調べてみたら、なんと40試合以上出場している選手が一人もいない(最多は中払の39試合)。監督交代や松井のフランス行きがあったにせよ、軸になる選手がいなかったことを証明しているようなものだ。もっともDFの手島やFWの黒部やチェ・ヨンスといったようにタレントは揃っていたのだが、3バックか4バックか定まらなかったり最後には黒部をSUBに回すなど、選手起用に苦労が絶えなかった。

今年の戦い振りを一言でまとめると守備が締まりなくチェ・ヨンス頼みの攻撃になる。昇格戦線大詰めの32節(9/4)ベガルタ戦の4失点や、38節(10/15)フロンターレ戦の6失点があっては、なるべくして4位以下になったと言えよう。この成績に懲りたかどうかわからないが、来季は予算削減するそうである。肝心かなめのチェ・ヨンスがジュビロへ、黒部がセレッソへそれぞれ移籍して行った。柱谷監督は留任するがチームを一から作り直しになり、実質就任一年目として臨まなければならないだろう。


このページTOP戻る

7位

モンテディオ山形


順位 勝点 試合 引分 得点
失点
得失点差
(前半戦) 5 32 22 8 8 6 25 1.14 (7) 27 1.23 (7) -2
(第1クール) 2 20 11 5 5 1 15 1.36 (3) 10 0.91 (3) 5
(第2クール) 8 12 11 3 3 5 10 0.91 (9) 17 1.55 (10) -7


おもなin
MF宮沢




おもなout・負傷者
DF伊東
MF藤田
(負傷者)DF井上
(負傷者)DF内山
(負傷者)MF高橋
攻撃力守備力組織力選手層監督フロント総合
C→BCCC?→BDC

臨機応変な鈴木監督の采配とサイドを使って大島を目指す戦いを徹底したおかげで、第1クールはまさかの(失礼!)2位を確保した。Jでの采配未経験な監督でしかも守備に不安を抱えることで予想は低くしていたので、快進撃にただ驚くしかなかった。だが、そうは問屋が卸さないのがJ2リーグの宿命で、二巡目になると各チームの研究の成果が現れてくる。昇格争いの中心のフロンターレサンガアビスパの3チームからは1得点も挙げられず完敗。第1クールは4試合あった無失点試合は、7月に入ってからの1試合に終わった。攻撃を抑えられて堪えられずに失点という、攻撃型チームの悪循環に陥っていた。

チーム造りが思いの外早く仕上がり、守備時の意思統一も徹底されているため極端な不振はないとみるが、得点を取れないことにはどうにもならない。攻撃のバリエーションに変化をつけるため宮沢を獲得。即効性はあるが守備の不安を覆い隠しているにすぎない。そう考えると昇格争いしている中では低いほうの順位に予想される。

----------最終順位  4位    (第1次予想比)    (第2次予想比)


順位 勝点 試合 引分 得点
失点
得失点差
(2004年成績) 4 71 44 19 14 11 58 1.32 (5) 51 1.16 (6) 7
(前半戦) 5 32 22 8 8 6 25 1.14 (7) 27 1.23 (7) -2
(後半戦) 4 39 22 11 6 5 33 1.50 (5) 24 1.09 (3) 9
(第1クール) 2 20 11 5 5 1 15 1.36 (3) 10 0.91 (3) 5
(第2クール) 8 12 11 3 3 5 10 0.91 (9) 17 1.55 (10) -7
(第3クール) 2 19 11 5 4 2 17 1.55 (4) 9 0.82 (1) 8
(第4クール) 5 20 11 6 2 3 16 1.45 (4) 15 1.36 (7) 1
補強成功度戦力損失度選手層監督第一次予想比第二次予想比
BCCB+6+3

予想大ハズレです。いったいどこのどいつがこのチームを10位に予想したんだ、責任者出てこい!そう言われかねない結果でした。素直にザンゲします。。。就任一年目で、決して強力な選手を有していない中で、入れ換え戦進出まであと一歩まで躍進させた鈴木監督の采配にただただ脱帽です。

戦いぶりはサイドの星を使ってFWの大島を目掛けることを徹底。とてもわかりやすい攻撃パターンに新加入の宮沢というアクセントを加えた。だが、シーズン半ばから迫井、小林、レオナルド、内山と4バックがほぼ固定化され、守備が安定したことも見逃せない。ただ最終節アビスパ戦はどうしちゃったのでしょうか。攻めつづけていて優勢にゲームを進めていたのに失点から崩れたのは気の毒としか言いようがない。問題はこの修羅場を経験した大島がF・マリノスへ、星がサンガへ移籍し、宮沢もアルビレックスに復帰してしまった。鈴木体制の二年目は守備は期待できるものの、昇格への道は今年以上に厳しいのではないだろうか。


このページTOP戻る

8位

サガン鳥栖


順位 勝点 試合 引分 得点
失点
得失点差
(前半戦) 9 27 22 7 6 9 22 1.00 (9) 29 1.32 (9) -7
(第1クール) 5 15 11 4 3 4 13 1.18 (6) 13 1.18 (8) 0
(第2クール) 9 12 11 3 3 5 9 0.82 (10) 16 1.45 (9) -7


おもなin
なし
おもなout・負傷者
なし
攻撃力守備力組織力選手層監督フロント総合
D→CD→CC→BDBED→C

前半戦最大のサプライズだ。何せ昨年3勝のチームが前半戦だけで7勝を挙げている。攻守に際立ったところがあるわけでもないが、第2クールで向かうところ敵なしのフロンターレからPKによる1点を守りきって金星を挙げたり、コンサドーレから2勝を挙げているのは、間違いなく松本イクヲイリュージョンのおかげである。マンマークを徹底して、攻守の層の薄さを見事カバーしたといえよう。

しかし、それだけで残り22試合を乗り切れるはずがない。無失点が6試合あっても3勝しかしていなかったように、得点力のなさがつらい。無得点試合も5試合あり、一度崩れ出すと歯止めが効かなくなるのではなかろうか。ただ、昨年からの存続問題で揺れていることを考慮すると、ヒトケタの順位を維持できれば大成功なシーズンではなかろうか。

----------最終順位  11位    (第1次予想比)    (第2次予想比)


順位 勝点 試合 引分 得点
失点
得失点差
(2004年成績) 11 35 44 8 11 25 32 0.73 (11) 66 1.50 (11) -34
(前半戦) 9 27 22 7 6 9 22 1.00 (9) 29 1.32 (9) -7
(後半戦) 12 8 22 1 5 16 10 0.45 (12) 37 1.68 (12) -27
(第1クール) 5 15 11 4 3 4 13 1.18 (6) 13 1.18 (8) 0
(第2クール) 9 12 11 3 3 5 9 0.82 (10) 16 1.45 (9) -7
(第3クール) 12 5 11 1 2 8 4 0.36 (12) 20 1.82 (12) -16
(第4クール) 12 3 11 0 3 8 6 0.55 (11) 17 1.55 (11) -11
補強成功度戦力損失度選手層監督第一次予想比第二次予想比
BCDB的中-3

前半戦は健闘していたのに。。。後半戦はたったの1勝ですか。。。前半戦成功したマンマークディフェンスも何度か対戦していくと手の内を読まれてしまいます。その証拠にフロンターレ相手を例に見てみると、6/19は1-0で勝利を収められたのに、8/29は0-5で大敗。最終節も0-3で完敗。前半戦に奇襲戦法として成功していたことが手に取るようにわかる。

戦力的には移籍してきたMF竹村・伊藤・本橋が40試合以上出場し(この3人だけ)、それぞれ6・4・3得点を挙げている。チームの総得点の4割を占め、そういった意味では補強は成功だ。ただFWの得点が羽畑(やはり移籍組)の4得点と小石の2得点だけではどうにもならない。ただ、補強したくてもチーム事情で、、、となってしまう。なんとか佐賀県が推薦する会社との間で営業権譲渡が成立する見通しで、J退会を避けられそうなのが救いである。ここは強力なFWを獲得してカウンター戦術を徹底させられればおもしろくなると思うのだが。